シリウス

シリウス「時の旅人」第2章

未完の大作?!シリウス(仮)全然、筆が進まないので、

書けているところまで、随時公開いたします。

実話なので、オフレコの内容が多くて、なかなか大変です(汗)

この記事の内容は過去に何度も投稿したことがあるので、

皆さん読んだことのある内容かもです。

”私は未来から来ているのですが、地球でのアセンションが

自分の星を救うのに役立つのではと思い、ここにおります”

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シリウス「時の旅人」第1章 2020年11月、僕は、大阪の街にいた。 その年は、パンデミックの真っ最中で 世界中でロックダウンが始まり、 国境が...


シリウス Part2



「チェンマイへ」

2018年9月、

僕は、タイのスワンナプーム国際空港にいた。

あまりにも、複雑で、たくさんの偶然が重なり合っていたので

どの様にして、僕がここに辿り着いたのかは、

今となっては、記憶は曖昧だ。

でも、思い起こすと、今まで体験してきたことは

儚く消え去る蜃気楼のように、

一瞬の出来事にも思える。

なぜ、僕はそれほどまで、タイに魅了されていたのだろう?

もしかしたら、チェンマイに行けば、

ババジに出会えるのでは?と

どこかで、思っていたのかもしれない。

米国人である僕の瞑想の先生ジョンは、

当時チェンマイに住んでいた。

外見は白人だけど、心はアジア人だと言った。

だから、米国人の友人と話をしても、

気が合わないと教えてくれた。

それを聞いて、僕はなんだか安心した。

先生は、子供の頃からサンスクリットの

文献をスラスラと読むことが出来た。

僧侶としての過去生の中で、

サンスクリットの文献を読み込んでいた時があり、

その記憶を持って生まれたのだと教えてくれた。

過去生の記憶があることは、とても自然なことだと彼は言った。

ジョンは10代の頃から世界的に有名な瞑想のグルのもとで、

修行を積んでいた。

長時間に及ぶ瞑想の修行を経て、

30代の半ばには、悟りに境地に到達していた。

悟りを開くと、

一瞬で全宇宙の生命活動を見渡すことが出来ると言う。

アフリカのジャングルにある

大きな樹木の蜜に群があるアリの一群から、

ニューヨークのウオール街で、足を小刻みに揺らしながら、

モニターに映し出された相場のチャートを凝視しているトレーダーまで、

まるで、水晶玉に投影された映画の様に鮮やかに見ることが出来るのだ。

この地球で何度も転生を重ねている魂達にとって、

悟りを開き、

輪廻のサイクルから抜け出すことは、

彼らの魂の願いだと思った。

僕も、そんな1人だ。

瞑想家であるジョンに惹かれる、生徒達は多かれ少なかれ、

今生で解脱と悟りを目指しているに違いない、と僕は思った。

「神聖幾瞑想」

先生は、神聖幾瞑想(Sacred Geometry Meditation)と

いう瞑想を教えていた。

SGM瞑想では、伝授式の瞑想を教えている。

伝授式では、プージャと呼ばれている儀式の中で、

歴代のアッセンデット・マスター達の

スピリチュアルなエネルギーを生徒に伝授することが出来る

この瞑想の一番のメリットは、努力をしなくても

瞑想の伝授を受ければ誰でも、空(くう)を体験できることだ。

普通、空(くう)は、禅僧の様に一生かけ修行したものにしか体験できない。

でも、SGM瞑想であれば、伝授料の5万円さえ支払えば、

空(くう)を体験することができる。

カルマは空に溶けるので、

初心者でも簡単にカルマを解消することが出来き、

豊かな人生を送ることができると教えてくれた。

カルマの重かったカリユガの時代は終わり、

波動の軽いサティユガの時代がやってきた。

だから、昔の禅僧の様に

不確実で地道な努力を行う必要はなくなったのだ。

ジョンには沢山の逸話がある。

例えば、何千年もの昔に失われた、

ヨガの技法を一瞬でダウンロードし、

一冊の本を半日で書き上げたこともある。

彼が書いた本を全て読んだが、

どの著書にも宇宙の叡智がギッチリと詰まっていて、

僕の魂は、その本の完璧さに舌を巻いた。

この時代、この次元にこんな素晴しい知識を持った先生がいるのだと、

僕は素直に驚いた。

そしてチェンマイへ行けば、

偉大な先生から直接教えを請うことが出来るのだと、

僕は大喜びだった。

「ジョンとの出会い」

夜のフライトには、随分と空席が目立っていた。

この時期にチェンマイまで足を伸ばす観光客は少ないのだろう。

チェンマイの空港に到着したのは、確か、夜8時過ぎだったと思う。

シドニーの自宅を玄関のドアをあけ、スーツケースをゴロゴロと引きながら、

外を見上げると、キラキラと輝く星空が見えていた。

ずいぶんと長旅だった。

飛行機搭乗ドアから外へ、一歩足を踏み出すと、チェンマイの土の香り、

覆いかぶさるような、蒸し蒸しとした空気に体中が包まれた。

タイの土地は…なぜかとても懐しく感じる。

日本と同じで、稲作を大切にする国だからだろうか?

それとも、仏教の国だからなのか?

空港での検疫エリアを通過して、預けた荷物を受け取り、到着出口へと向かった。

瞑想家のジョンは、一体どんな人物なのだろう?と僕は心を踊らせた。

到着ゲートをくぐり外に出でて、キョロキョロとしていると、

一人の年配の白人男性が近づいていた。

「カオルかい?」と、男性は僕に声をかけてきた。

「ジョン?」

まさか、彼がジョンだとは思わなかった。

てっきり、観光客の一人だと思っていた。

無精髭をはやし、小太りでお腹が随分と突き出ている。

初めてみるジョンの目は、どんよりと濁っていた。

なんだが、覇気のない中年男性だった。

一見すると、彼が、“悟りの境地”に達している瞑想家だとは、とても思えない。

年齢は60代のはずだけれど、もっと老けてみえた。

僕のクンダリーニヨガの先生、アクア・テラは、シドニーにいる。

彼女は50代だけれど、瞳はキラキラとダイヤの様にいつも輝き、

若さに満ちあふれている。

そういえば、SGM瞑想の先生が、普段のジョンは、

どこにでもいるオジサンだから驚かないでね、と話していたのを思い出した。

こうして、実際にジョンに出会って、

なんだか肩透かしを食らった様に思えた。

ともあれ、憧れのジョンに無事に出会うことが出来たのだ。

僕たちは空港のパーキングに停めてあった、白いカムリに乗り込んだ。

ジョンは、慣れた手つきでエンジンをかけ、ヘッドライトをオンにした。

アクセルをゆっくりと踏み込、駐車場を後にした。

「数年前まではなあ、BMWを乗り回したけど、いまじゃカムリだよ、

まあ、悪くはないけどな、

ああ、BMWの本革シートの座り心地は最高だったぞ!」とジョン言った。

ジョンにとって、僕は、久しぶりの訪問者らしく、

色々と個人的な話をしてくれた。

「いま、離婚調停中なんだ・・」とジョンは、ぽつりと言った。

信号が赤になり、カムリは緩やかに停止した。

「俺の妻は都会っ子だから、チェンマイなんて田舎は馴染まなくてさあ」

「お気の毒に、そんな事もあるよ…」と僕は、答えた。

「奥さんに会えないのは仕方がないけど、愛犬に会えないのが悲しくて」

「スカイプで話をすると、俺のイヌがあぁ、愛犬がなあ、悲しい目で見るんだあ」

とジョンは話を続けた。

「アメリカの家の賃料と、チェンマイのアパートの賃料、両方は払えんだろう、

今月の電気代も滞納しているんだ・・」とジョンは言った。

全く予想もしてなかった、彼との会話の内容に僕は戸惑った。

ジョンは世界的に著名な瞑想家だし、彼の本は何冊も読んだ。

彼の著書の内容は、この世界もとのとは思えないほど、

宇宙の真理、歴代のマスターの教えを正確に記述している。

世界的に有名な瞑想家で悟りの境地に達している人だ、

なぜ、なぜお金の困窮しているのだろう?と僕は不思議に思った。

ジョンが運転するカムリの中で僕は、尋ねた。

「アセンションは成功すると思いますか?今回で3回目ですよね?」

「なぜ、そう思うんだい?」とジョン。

「だって、ずいぶんと能力の高いサイキックがこの次元に現れていますよ。

宇宙人みたいに波動の高い連中がやってきて、

前みたいにアセッションの邪魔をしていますよ…」と僕は言った。

ジョンは興味深げに僕の話に耳を傾けた。

「たとえば…」と僕は、

数年前にシドニーで出会った凄腕ヒーラのアブドルの話をした。

アブドルは、高い波動を自在に操り、

一瞬で過去のトラウマ抱えるクライアンの記憶を書き換える能力を持っている。

文字通り、指一本で軽くクライアントに体に触れるだけで病を治癒してしまう。

体験としての記憶を完全に書き換えてしまうから、

不幸な出来事が“起きなかった”ことになるのだ。

奇跡のヒーラーとして名高い彼のもとには、

世界中からクライアントがやってくる。

人々に経済的な成功と、良い人間関係と、

長寿と健康を約束している。

ああ、ブッタが、人の悩みとは、

お金、健康、人間関係だと言ったけれど、

アブドルは貴方にその全てを提供してくれる。

だから、彼は奇跡のヒーラなのだ。

僕の話を聞きながらジョンは視線を空中に漂わせ、

彼のことを霊視した。

しばらくすると、

「全く酷いもんだ、彼がやっていることは、見たくもない!」と

ジョンは怒り始めた。

「どうして?」と僕が尋ねると、

「やつは、クライアントのカルマを引っ剥がしてるんだ」

「カルマは、人生の宿題だぞ、ギフトだぞ!その宿題を他人に解いてもらってどう

するんだ?!」とジョン。

「アブドルがやっていることは、愛に欠けていますよね?」と僕が尋ねると

「その通りだ、愛がない!やつは訴えられるぞ」

事実、アブドルのヒーリングを長期に渡り受けたクライアントは、

様々な体調不良を訴え、アブドルを集団訴訟していた。

その晩、僕たちはイタリアン・レストランで食事をとり、

宿泊先のホテルまで送ってもらった。

ホテルの小さなロータリーに到着すると、雨が降りだした。

車のフロントガラスにコツコツと雨粒が弾けるような音がした。

「ああ、それから」と僕は、鞄から白い封筒を取り出した。

タイの通貨バーツがギッシリとつまり分厚くなった、封筒をジョンに手渡した。

史上最高の先生から、一週間講義個人を受けるとのであれば

決して高価な額ではなかった。

ジョンは、大げさな仕草でうやうやしく、その封筒を受け取った。

チェックインを済ませ、部屋に入ると夜11時を過ぎていた。

バタンと僕はホテルのドアを締め、

「失敗した!」と僕は思った。

ジョンは、想像していたグルのイメージとは全然違うことに心底がっかりした。

彼の書いた本は完璧で、芸術と呼んでも良いほど、宇宙の真理を捉えていた。

なのに、なぜ、ジョンはあんなに波動が低く、どんよりとした人物なのだろう?

家族の反対をおしきってまで、

シドニーから、はるばるチェンマイまでやって来たのは、

間違いだったのでは?と思った。

ジョンは、とても悟りを開いた瞑想家には見えなかった。

彼は、離婚を間近に控えうなだれている、ただの中年の男性だった。

チェンマイに来る前に、1人のSGMグループの先生と話をする機会があった。

「あの人のところには、絶対行っちゃだめよ」

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ホメオパシーでスピリチュアルに覚醒した私

オーストラリア在住21年の筆者が、自然療法であるホメオパシーでパニック発作を治療したところ、苦難の末、壮大な一瞥体験をし、2015年にスピリチュアルに覚醒した体験記。

”冗談だろう? 人生って、ジョークだったのか? あまりの可笑しさに、僕は笑いが込み上げてきた。 僕たちは、人生というドラマの傍観者だったのだ。でも、そこには愛が満ち溢れている。 いや、どこもかしこも、愛でギッチリ溢れているのだ。” 〜本文より〜

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