シリウス

シリウス「時の旅人」第20章 ソフィー

こんにちは、シドニーのカオルです。

いつも、シリウスをお読みいただき

ありがとうございます。

9章の後は、まだ書けていない部分が多いので、

いきなり、20章へジャンプします。

以前にNOTEに投稿した内容と同じですが、

時々、ソフィーさんは、昨年の12月に他界されました。

80歳だったかな?

いつも赤い服を来て、エネルギッシュな女性でしたよ。

しかも、スタシードでいらっしゃいます!

今の時代は、スピリチュアルに生きることが、ある程度

市民権を得ていますが、

ロビンさんとか、ソフィーさんとか、先輩方の時代は

地球全体の波動が低かったので、チャネリングとか、

高次のメッセージを降ろしたり、

スピリチュアルなワークをするのは、かなり大変だったはずです。

先輩方が、地球の浄化のワークをしてくださったので、

私達は、スピリチュアルなメッセージに

触れることが出来るんですね。


2020年3月、僕はメルボルンにいた。

ヒーラーのソフィーとの予約は、午後の一時だった。

Uberで車を呼び、ソフィーの自宅へ向かった。

30分程で到着するはずだ。

ドライバーは、インド出身の若い男性で、

以前は通信会社にエンジニアとして勤務していたのだけれど、

解雇になったのだと教えてくれた。

再就職するまで、Uberドライバーとして、食いつないでいると教えてくれた。

僕と境遇が一緒だったので話しがはずんだ。

スピリチュアルなワークをしていると、

いつも不思議なことや、奇跡の様な出会いがある。

それが、スピリチュアルの醍醐味なのだろう。

もっとも、下界に住んでいる僕達からみると、

本当に正しい方向に進んでいるのか、いつも疑問だけれど、

大局でみると、きっと宇宙は僕達に

いつも微笑みかけてくれているのだと思う。

もちろん、そう願うしか無いときもある。

元通信系エンジニアの運転する、

車は、交差点を曲がり、2階建ての集合住宅の駐車場についた。

真ん中にプールがあり、アメリカのモーテルの様なアパートだった。

僕は、「じゃあね」と、旧友に挨拶する様に、ドライバーに手を振った。

さて、ソフィアの部屋を探すとするか…

部屋番号が21だよな。

アパートの正門は施錠されていなかったので、

直接、ソフィーの家の玄関の前までたどりついた。

ドアのブザーを押した。

ガチャリとドアがあいた。

「カオルね、いらっしゃい!」と真っ赤なシャツを着た、

小柄で元気な女性が顔を覗かせた。

80歳だとは思えないほど、エネルギッシュな女性だ。

僕なんかよりも、よっぽど、行動力あるし、

世間に対して意見をもっているし、なんだか頼りになる女性だ。

ソフィーの英語には、少し訛があったので、尋ねるとスイス出身だと教えてくらた。

ソフィーは、2024年12月に他界してしまい。もうここには、いない。

今、思うと、もっと彼女のストーリを聞いてみれば良かったなあ…とおもう。

もっとも、彼女は、竹を割った様な性格なので、

あまり近づけないと思うけれど。

「私達は、ラッキーよね」とソフィーは言った。

「少なくとも、自分たちが、なぜここにいるのか?

なぜ、人をやっているのか分かっているじゃない」

僕も、ソフィーと同感だった。マーティンも同じ思いだろう。

カルマを消化して、地球での転生を終わりにして、

光の世界に戻るのだ。

そのことを知らない、地球の人々は、眠り続けたままなのだ…何千年もの長い期間を。

「もう地球なんて、まっぴらよ。早く卒業したいわよ」

「地球のレッスンは終わりね…」と、赤いシャツを着たソフィーは、情熱的に、延々と語った。

僕は、隣でひたすら相槌をうっていた。

「さて、始めましょうか」とソフィ。

ブレットのところで、除霊してきました…と彼女に伝えた。

「私、わかるのよ」ソフィ

「え、何がですか?」と僕。

クライアントの顔を見ただけで、憑依があるかすぐわかるわ

「カオル、ちょっとこっち向いて」

「えっと・・こうですか?」彼女の目を、見つめた。

「ダメね!まだ、いるわよ。何か」

ソフィーは、一瞬で判定を下した。

なんだ、ブレットのところで、除霊してもらったのは、一体、何なのだ・・と思った。

「まあ、時間はかかるわよ…スピリチュアルな旅路に、終わりはないし」とソフィア。

彼女も同じことを言っている、と思った。

ある時、マーティンに尋ねたことがあった。

「全然ゴールが見えなんだけど、このスピリチュアルなジャーニーに

終わりはあるのかい?」と僕は、言った。

「カオル、終わりはない…ただ、歩き続けるだけだ」

確かに、カルマの浄化をしても、終わりはないし、

スピリチュアルなワークをしても、

横断幕にゴールと書かれたものはない。

まるで、蜃気楼の様に、辿り着いたと思ったら、

また、宇宙は次の挑戦を僕達に与える。

スピリチュアルな旅路にゴールはないのだ。

もちろん、不完全な自分たちだから、

人間として様々なドラマを演じ続けているのだけれど。



「カオル、ここから一枚ひいてみて」とソフィーはいった。

彼女は、オラクルカードの束をシャッフルして、テーブルの上に置いた。

僕は、カードの束から無作為に、一枚引いてみた。

もっとも、オラクルカードなんて初めてだったし、

何を意味するのかも分からなかったのだが。

ソフィーに手渡すと、彼女は首をかしげた。

「変ね…もういちど引いてみて」と彼女は、再度シャッフルした

一枚引いて、彼女に渡した。

「あなた、また同じカードよ!憑依がいたずらしているのね」とソフィ。

やれやれ、僕の浄化の旅路は、まだ、まだ、長いのだろう、

いつに、なったら、マーティンやソフィーに追いつけるのか?と思った。

僕が、今回ソフィーに会いに来た一番の理由は、

ソール・リトリーバルをしてもらう為。

ブレットのところで、除霊をしてもらったので、

アストラル体を修復して、バラバラになった魂を修復してもらうのだ。

彼女は、マッサージ・テーブルに横になる様にと言った。

リビングルームの隅に黒い、マッサージ・テーブルが置かれていた。

様々な色のクリスタルが準備されていた。

インディアンが使う羽の様なものもあった。

ソフィーは間違いなく、シャーマンだったと思う。

ネイティブ・インディアンの様な、儀式をすることが時々あった。

小さな人形をつかって、僕のことをヒーリングすることがあった。

なぜ、人形なのか?と尋ねると、人形が手元にある方が、チャクラの状態が分かるのだと言った。

その人形に、針を刺されると、僕は、痛みを感じるのでは?と

一瞬、思った。

僕は、マッサージ・テーブルで仰向けに横になっている。

ソフィーは、小さな太鼓をインディアンの羽を手に持ち、

なにやら呪文を唱えている、

ポンポンとリズミカルに太鼓の音が聞こえてくる。

彼女は、僕のオーラの状態を確認しながら、

何やら、透明のハケをとりだし、ペタペタと何かを塗りたくる動作をしている。

「一体、それは何をしてるのですか?」と僕は、天井を見上げながらソフィーに尋ねた。

「わからないの?あなたのオーラを修復しているのよ」

「ここに金色のバケツがあるでしょ?見えないの?」とソフィー

なんでも、ブレットの除霊でエーテル体に穴があいっているから、

穴を塞ぐために、金色のエネルギーをペイントしていると教えてくれた。

「最後に、バンドエードを貼るのよ」と彼女は言った。

ブレットといソフィーといい、スピリチュアルを長年やっていると、

技の様ものが身につくのだろう、と思った。

羨ましいなと思った。

その後、ソフィーは、ソールリ・トリーバルの

チャンティングをしてくれた。

僕の、頬からは涙が流れたので、何かが癒えたのだと思った。

ヒーリングも終わり、ソフィーは、ハーブティを入れてくれた。

「カオル、あなたさっき何処にいたのか分かってた?」とソフィー。

「ええっと、マッサージ・テーブルの上ですよね?」

「何いってるのよ!UFOの中よ」とソフィ。

えっ、意外な答えに僕は、驚いた!

そうか、UFOの中にいたのか・・・?僕には、分からなかったけれど。

でも、ソフィーは、スターシドーの魂の持ち主なので、まんざら嘘ではないと思った。

実際、彼女が亡くなってから、今、ソフィーのことを思うと、銀色のスペーススーツを着用している様にも思える。

彼女は、真っ赤なシャツをきた、情熱的なスターシドーでシャーマンの魂を持つ、素敵な独身女性なのだ。

もっとも、彼女の魂は今では、地球のことを憂いているのだと思う。

もしかすると、もっと、自分ができることがあったのでは?と思っているのかもしれない。

カオル、100%で生きなさいと言われている様にも感じる、グレイト・ソールだった時のことを思い出して。

地球に転生することを終わりにしたいのだけれど、地球でのレッスンを終わりにしたいのだけれど、やっぱり、肉体をもって地球でしか、出来ないことはあるのだと思う。

何気ない人との会話や、自然の中に命を感じること、何気ないことを大切にすることだって、やっぱり肉体があるからできるのだろう。と僕は思う。

ソフィーとのセッションも終わりに近づいてきた。

話題はブレットの話しに移った。

もともと、ソフィーが、とあるワークショップで、彼と出会ったのがキッカケだった。

除霊の話しになり、ブレットが、こんなこともできる、あんなこともできるよ、と話しが盛り上がったそうだ。

凄い人もいるもんだ、と僕達は盛り上がった。

「彼と一緒にワークショップとは、やったらどうですか?」と僕は言った。

「あなたもそう思う?」とソフィーは、真顔で答えた。

そして、僕は続けた。

「あの、ブレットさんの自宅に行って感じたんですか…」

「なんだか、部屋がひんやりしてるんです」

「それだけじゃなくて、なんだか、なんと表現していいのか分からないのですが・・・」

「底しれぬ、悲しみの様なものを感じるんです」

「いままで、感じたことのない悲しみで、まるで、底なしで、何処までいってもたどり着くことのない、悲しみなんです」

ソフィーは、それを聞いて驚いた顔をした。

「あなたで二人目よ!もうひとりのクライアントも同じこと行ってたわよ」とソフィア。

セッションの最後に、オラクルカードをもう一度引かせてくれた。

今度は、僕の前途を祝福してくれる様なメッセージだった。

僕は、ソフィーとハグをして、「じゃあ、また」と挨拶をして、

さあ、シドニーに戻ろうと、僕はソフィーのアパートを後にした。

大きなバンドエードを、僕の、エーテル体に貼り付けたと言ってたけど、本当に効果があったので、驚いた!

まるで鎧を身にまとっているみたいで、人混みの中でも、パニックにはならず、何にも影響されなかった。

晴れ間の覗く、メルボルンの大きな空の下で、世界を見渡すと、

不思議な感覚があった。

なんだろう?世界がこれから、大きく動く様な気がした。

何か大きな事件があるのだろうか?

青いガウンを身にまといマスクをしている人々の光景が、

僕の純粋で透明な意識に、ほんの一瞬、投影された。

パンデミックが始まる、数ヶ月前の出来事だった。

<続く>

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https://kaorusydney.org/category/serius/

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